知らない貴方と、蜜月旅行
私の席は椅子ではなく、ソファになっていて。〝俺は、認めない〟と言ったあとすぐ亮太は立ち上がると、私が座るソファにズカズカ勢いよくやってきて、抵抗することもできないまま、押し倒される形となった。
「(りょ、た…やめ、て…!)」
きっとここで〝助けて〟と言えば、店員さんが駆けつけてくれるかもしれない。だけど、こんな姿見られるのが恥ずかしくて、小声で抵抗することしかできない。
「じゃあ、俺のところに戻ってきてくれる?」
「それは、無理っ!」
「……くそっ!!」
「やっ…!」
やっぱり亮太は変わってしまった。どんなに喧嘩をしても、どんな理由があっても、手だけは上げたことなかったのに…。
今まで見たことのない、恐ろしい顔で、私の胸より少し上の場所をグーで殴ってきた。予想以上に痛くて、その場に包まると、目からは涙が溢れてきた。
「いた、い…痛いよ、亮太……」
「し、紫月が悪いんだからな!お、俺は悪くない!」
きっと亮太も初めて女性に手を上げたのだろう。あまりにも痛がる私を見て、さっきまで殺気立ってた顔が、どんどん焦った表情になっていった。
「お、俺を選ばなかったこと、後悔すればいいんだっ」
そんな女々しい捨て台詞を吐き捨て、痛がる私のことも見捨て、千円札一枚をテーブルに置くと私の前から姿を消した。
「(りょ、た…やめ、て…!)」
きっとここで〝助けて〟と言えば、店員さんが駆けつけてくれるかもしれない。だけど、こんな姿見られるのが恥ずかしくて、小声で抵抗することしかできない。
「じゃあ、俺のところに戻ってきてくれる?」
「それは、無理っ!」
「……くそっ!!」
「やっ…!」
やっぱり亮太は変わってしまった。どんなに喧嘩をしても、どんな理由があっても、手だけは上げたことなかったのに…。
今まで見たことのない、恐ろしい顔で、私の胸より少し上の場所をグーで殴ってきた。予想以上に痛くて、その場に包まると、目からは涙が溢れてきた。
「いた、い…痛いよ、亮太……」
「し、紫月が悪いんだからな!お、俺は悪くない!」
きっと亮太も初めて女性に手を上げたのだろう。あまりにも痛がる私を見て、さっきまで殺気立ってた顔が、どんどん焦った表情になっていった。
「お、俺を選ばなかったこと、後悔すればいいんだっ」
そんな女々しい捨て台詞を吐き捨て、痛がる私のことも見捨て、千円札一枚をテーブルに置くと私の前から姿を消した。