知らない貴方と、蜜月旅行
*ちゃんと、吏仁が好きだよ
「あれ?紫月ちゃん?」
「あっ、陽悟さん…」
家からトボトボ歩いていると、知ってる声に話しかけられ、見ると陽悟さんだった。
「どこか行くの?」
「……えぇ、ちょっと」
〝病院に〟なんて言ったら、きっとなんか大騒ぎしそうで、濁してみたんだけど、彼にはそれもあまり通用しないみたい…。
「ちょっと、って?つーか、今日蒼井さんも休みだよねぇ?別行動なの?もしかして、喧嘩中?」
「あ、はは…」
質問が多すぎて、なにから答えればいいのやら。それでとりあえず笑ってごまかしてみたんだけど…。
「まぁ、いいや!暇なら、ちょっとデートしない?」
「へっ?!いや、あの、私用事があるので…」
「えー?お茶くらい、いいじゃな…、って、紫月ちゃんどした?どっか痛いの?」
しつこい陽悟さんに腕を掴まれると、その衝撃でまた胸に激痛が走り、顔が歪んだ。その異変に気付いた陽悟さんは、お誘いを中断し心配した顔で私のことを見つめた。
「い、いえっ!なんでもないので!私、本当に用事があるので、また今度!」
「ダーメ。そんな顔して、俺を騙せると思う?」
「………」
「ほら、どこが痛いの?」
この人も吏仁に似て、鋭すぎる…。吏仁は勘違いから入っちゃったから気付かなかっただけで、なにもない時にだったら、こうやってすぐに見つかっていたのだと思う。
「あっ、陽悟さん…」
家からトボトボ歩いていると、知ってる声に話しかけられ、見ると陽悟さんだった。
「どこか行くの?」
「……えぇ、ちょっと」
〝病院に〟なんて言ったら、きっとなんか大騒ぎしそうで、濁してみたんだけど、彼にはそれもあまり通用しないみたい…。
「ちょっと、って?つーか、今日蒼井さんも休みだよねぇ?別行動なの?もしかして、喧嘩中?」
「あ、はは…」
質問が多すぎて、なにから答えればいいのやら。それでとりあえず笑ってごまかしてみたんだけど…。
「まぁ、いいや!暇なら、ちょっとデートしない?」
「へっ?!いや、あの、私用事があるので…」
「えー?お茶くらい、いいじゃな…、って、紫月ちゃんどした?どっか痛いの?」
しつこい陽悟さんに腕を掴まれると、その衝撃でまた胸に激痛が走り、顔が歪んだ。その異変に気付いた陽悟さんは、お誘いを中断し心配した顔で私のことを見つめた。
「い、いえっ!なんでもないので!私、本当に用事があるので、また今度!」
「ダーメ。そんな顔して、俺を騙せると思う?」
「………」
「ほら、どこが痛いの?」
この人も吏仁に似て、鋭すぎる…。吏仁は勘違いから入っちゃったから気付かなかっただけで、なにもない時にだったら、こうやってすぐに見つかっていたのだと思う。