知らない貴方と、蜜月旅行
「わぁ、すごくお似合いですね!」
「これって、彼が選んだんですか?」
試着室でドレスに着替えると、お手伝いをしてくれたスタッフの方が手を合わせ、鏡越しで笑った。そして、ふと疑問に思ったことを尋ねてみると、お姉さんは笑顔で頷いた。
「えぇ、6日前ですね。お仕事の合間を縫って、毎日通われてたんですよ」
「えぇっ!?毎日ですかっ?」
思わず大きめの声で、驚いてしまった。まさか、毎日ここに通っていたなんて…。どおりで、毎日疲れてたわけだ。きっと昼休憩を削って来てたんだろうなぁ…。
「はい、毎日です。沖縄でも、一度式を挙げられたんですよね?」
「あ…はい」
「その時の写真を持ってきてくださって、これとは違う感じのドレスを着させてあげたいと仰っておられまして。それで、私どもが10着ほどピックアップさせていただきまして、その一着がこちら、今着てるドレスですね。ご主人様が選ばれたんですよ」
本当、吏仁ってすごいや…。どうして、こんな人が当日に振られたのか理解できない。こんなに愛してくれる人なのに…。でも、そのおかげで私が今ここにいられるんだけど。
「吏仁、どうかな?」
お話を聞いたら早く吏仁に会いたくなって、それが通じたのかスタッフの方が笑顔でカーテンを開けてくれた。
「あぁ、すげぇ似合ってるよ」
あー、また泣きそうになる。吏仁が毎日ここに来て選んでくれたんだとか、本当色んなことが思い出されてきて、私は唇をキュッと結んだ。
「これって、彼が選んだんですか?」
試着室でドレスに着替えると、お手伝いをしてくれたスタッフの方が手を合わせ、鏡越しで笑った。そして、ふと疑問に思ったことを尋ねてみると、お姉さんは笑顔で頷いた。
「えぇ、6日前ですね。お仕事の合間を縫って、毎日通われてたんですよ」
「えぇっ!?毎日ですかっ?」
思わず大きめの声で、驚いてしまった。まさか、毎日ここに通っていたなんて…。どおりで、毎日疲れてたわけだ。きっと昼休憩を削って来てたんだろうなぁ…。
「はい、毎日です。沖縄でも、一度式を挙げられたんですよね?」
「あ…はい」
「その時の写真を持ってきてくださって、これとは違う感じのドレスを着させてあげたいと仰っておられまして。それで、私どもが10着ほどピックアップさせていただきまして、その一着がこちら、今着てるドレスですね。ご主人様が選ばれたんですよ」
本当、吏仁ってすごいや…。どうして、こんな人が当日に振られたのか理解できない。こんなに愛してくれる人なのに…。でも、そのおかげで私が今ここにいられるんだけど。
「吏仁、どうかな?」
お話を聞いたら早く吏仁に会いたくなって、それが通じたのかスタッフの方が笑顔でカーテンを開けてくれた。
「あぁ、すげぇ似合ってるよ」
あー、また泣きそうになる。吏仁が毎日ここに来て選んでくれたんだとか、本当色んなことが思い出されてきて、私は唇をキュッと結んだ。