知らない貴方と、蜜月旅行
冷蔵庫には、いつも缶ビールが冷やしてあって、二人で必ず晩酌をしたよね。あーでもない、こーでもないって、たわいもない話をして。
隣には6畳の寝室があって、小さなベッドで二人、くっつきながら寝たよね。冬は暖かくて良かったけど、夏は暑くて、それで言い合いもしたっけ。
プロポーズは、この部屋でしてくれたんだよね。部屋で寛いでたところに、亮太は108本のバラの花束を私に渡して『結婚してください』って、そう言ってくれた。
なぜ108本なのか聞くと〝永遠(とわ)〟に…と言うことで108本にしたらしい。なんてステキなことをしてくれるんだろう…って、亮太が益々カッコ良く見えた。
『なにが永遠に、よ。結婚生活、初日すら迎えられなかったじゃない……ばかっ……』
また、枯れてた涙が溢れて、亮太との思い出の部屋がボヤけていく。どうして、こうなっちゃったんだろう…。
私のなにが、いけなかったんだろう…。〝ごめん〟だけじゃ全然、わからないや…。
この部屋はどうしたんだろう。契約とか、どうなってるんだろう。でも、家具とか持ってかれたってことは、何日に解約とかってなってるんだろうか。
全然、わからない…。まさか家具を持ってったくせに、私にここに住めと言うわけじゃないよね。そんなの鬼だ。いや、私の次の住む場所が決まってないのに追い出されるのも鬼か…。どっちみち、鬼だ。
一通り部屋を見て、ふと、ある場所に目がいく。それは、まだ二人が幸せだった頃の写真だ。そして、その隣に小さな箱が置いてあった。
隣には6畳の寝室があって、小さなベッドで二人、くっつきながら寝たよね。冬は暖かくて良かったけど、夏は暑くて、それで言い合いもしたっけ。
プロポーズは、この部屋でしてくれたんだよね。部屋で寛いでたところに、亮太は108本のバラの花束を私に渡して『結婚してください』って、そう言ってくれた。
なぜ108本なのか聞くと〝永遠(とわ)〟に…と言うことで108本にしたらしい。なんてステキなことをしてくれるんだろう…って、亮太が益々カッコ良く見えた。
『なにが永遠に、よ。結婚生活、初日すら迎えられなかったじゃない……ばかっ……』
また、枯れてた涙が溢れて、亮太との思い出の部屋がボヤけていく。どうして、こうなっちゃったんだろう…。
私のなにが、いけなかったんだろう…。〝ごめん〟だけじゃ全然、わからないや…。
この部屋はどうしたんだろう。契約とか、どうなってるんだろう。でも、家具とか持ってかれたってことは、何日に解約とかってなってるんだろうか。
全然、わからない…。まさか家具を持ってったくせに、私にここに住めと言うわけじゃないよね。そんなの鬼だ。いや、私の次の住む場所が決まってないのに追い出されるのも鬼か…。どっちみち、鬼だ。
一通り部屋を見て、ふと、ある場所に目がいく。それは、まだ二人が幸せだった頃の写真だ。そして、その隣に小さな箱が置いてあった。