知らない貴方と、蜜月旅行
「……いえ、あの、遠慮しておきます…」
「ほぅ?じゃあ、明日どうするか考えがあるんだ?」
「そ、れは……」
答えることができなかった。でも、この男(ひと)の助けを借りるのも嫌だった。
「もう一回電話してキャンセルするか?それとも、一人で行って一人で式あげるか?くくっ、一人で式…悪くねぇな」
「なっ…ひ、人の不幸で笑わないでください!」
やっぱり、ホラ。楽しんでる!助けてやるってのも絶対、変な案に決まってる。頷かなくて良かったぁ。
「ところでよぉ、一つ聞きたかったんだが」
「はいはい、なんですか…」
もう早く解放されたい。解放されたところで問題は解決しないけど、絶対おもしろがってるもん。
「婚姻届って、書いたわけ?」
「え?書きましたけど…」
急になにを聞くの?婚姻届、明日出す予定だったんだから書くに決まってるじゃない。そう思いながら、鞄から婚姻届を取り出した。
「え…あれ?嘘…なんで…」
「貸せ」
私がただ一点を見つめていると、彼はスッと私の手元から婚姻届を奪った。抵抗する気も起きないほど、私の心は動揺していた。
「ほぅ?じゃあ、明日どうするか考えがあるんだ?」
「そ、れは……」
答えることができなかった。でも、この男(ひと)の助けを借りるのも嫌だった。
「もう一回電話してキャンセルするか?それとも、一人で行って一人で式あげるか?くくっ、一人で式…悪くねぇな」
「なっ…ひ、人の不幸で笑わないでください!」
やっぱり、ホラ。楽しんでる!助けてやるってのも絶対、変な案に決まってる。頷かなくて良かったぁ。
「ところでよぉ、一つ聞きたかったんだが」
「はいはい、なんですか…」
もう早く解放されたい。解放されたところで問題は解決しないけど、絶対おもしろがってるもん。
「婚姻届って、書いたわけ?」
「え?書きましたけど…」
急になにを聞くの?婚姻届、明日出す予定だったんだから書くに決まってるじゃない。そう思いながら、鞄から婚姻届を取り出した。
「え…あれ?嘘…なんで…」
「貸せ」
私がただ一点を見つめていると、彼はスッと私の手元から婚姻届を奪った。抵抗する気も起きないほど、私の心は動揺していた。