知らない貴方と、蜜月旅行
私はなにも言い返すことができなかった。だって、吏仁の言うとおり、私は亮太のこと、なにもわかっていなかったから…。
「わかったら、行くぞ」
「………」
私はなにも言えず、だけど足は吏仁の後を追っていた。
「おはようございます」
「おはようございます。お願いします」
窓口へ行くと、私くらいの年齢だろうか。ステキな笑顔の女性に挨拶をされ、吏仁も丁寧に挨拶を返し、婚姻届を提出した。
「おめでとうございます。お預かり致しますね」
「よし、行くぞ」
変わらず笑顔の女性に、おめでとうと言われ、複雑な気持ちになる。このお姉さんは、私たちがどういう状況で、こうなってしまったのかなんて知る由もない。
私が男に振られて、結婚がなくなったなんて、思うわけもない。そんな気持ちをよそに、吏仁は婚姻届を渡すと、すぐさま市役所をあとにした。慌てて、お姉さんに頭を下げると、吏仁を追いかけた。
「なぁ」
「ん…?」
「お前、チケットってどうしてんの」
「あ、飛行機のでしょ?当日忘れないようにって、ずっと手帳に挟んでたんだ」
「そうか」
これで、前の家に保管してたら、どうしてたんだろ。手帳に保管しといて、よかった…。
「わかったら、行くぞ」
「………」
私はなにも言えず、だけど足は吏仁の後を追っていた。
「おはようございます」
「おはようございます。お願いします」
窓口へ行くと、私くらいの年齢だろうか。ステキな笑顔の女性に挨拶をされ、吏仁も丁寧に挨拶を返し、婚姻届を提出した。
「おめでとうございます。お預かり致しますね」
「よし、行くぞ」
変わらず笑顔の女性に、おめでとうと言われ、複雑な気持ちになる。このお姉さんは、私たちがどういう状況で、こうなってしまったのかなんて知る由もない。
私が男に振られて、結婚がなくなったなんて、思うわけもない。そんな気持ちをよそに、吏仁は婚姻届を渡すと、すぐさま市役所をあとにした。慌てて、お姉さんに頭を下げると、吏仁を追いかけた。
「なぁ」
「ん…?」
「お前、チケットってどうしてんの」
「あ、飛行機のでしょ?当日忘れないようにって、ずっと手帳に挟んでたんだ」
「そうか」
これで、前の家に保管してたら、どうしてたんだろ。手帳に保管しといて、よかった…。