知らない貴方と、蜜月旅行
「あ…」
部屋の中に入って、驚いた。さっきまでの空間とは全然違い、完全個室の部屋だった。見える景色は一緒だし、ただ広い空間から狭いお部屋になっただけ。
「吏仁が頼んでくれたの?」
「さぁな」
「さぁな、って…。これが吏仁以外の人間だとしたら、私怖くていられないよ…」
さっき立ち上がっていなくなったのは、個室があるかどうか聞きに行ってくれてたんだよね?
「吏仁…」
「なに」
「ありがと…」
「……座れば?」
吏仁ってさ、器用な時と不器用な時があるよね。ぶっきらぼうだけど、優しかったり。今みたく、お礼を言っても素直に頷かずに、違うことを言って話を逸らしたり。
「これなら、食えるだろ?」
「うん、食べれる」
目の前には、さっき私たちのテーブルにあった料理たち。私たちが部屋に入るや否や、係りの方が料理を運んできてくれた。吏仁が個室にしてくれたおかげで、私は人の目を気にすることもなく、食べることに集中できた。
「どうするかな。酒、飲みに行くか」
「えっ」
「RIRIKAの正体、知りたいんだろ?ただ俺もシラフでは、言いにくいから」
「あ、うん。じゃあ、飲みに行く」
料理を堪能したあと、個室を出て向かった先は、バーテンダーがいる場所へ。案内された場所は、カウンターではなく、奥の席。個室ではないけれど、仕切りがあって外からは見えない席だった。
部屋の中に入って、驚いた。さっきまでの空間とは全然違い、完全個室の部屋だった。見える景色は一緒だし、ただ広い空間から狭いお部屋になっただけ。
「吏仁が頼んでくれたの?」
「さぁな」
「さぁな、って…。これが吏仁以外の人間だとしたら、私怖くていられないよ…」
さっき立ち上がっていなくなったのは、個室があるかどうか聞きに行ってくれてたんだよね?
「吏仁…」
「なに」
「ありがと…」
「……座れば?」
吏仁ってさ、器用な時と不器用な時があるよね。ぶっきらぼうだけど、優しかったり。今みたく、お礼を言っても素直に頷かずに、違うことを言って話を逸らしたり。
「これなら、食えるだろ?」
「うん、食べれる」
目の前には、さっき私たちのテーブルにあった料理たち。私たちが部屋に入るや否や、係りの方が料理を運んできてくれた。吏仁が個室にしてくれたおかげで、私は人の目を気にすることもなく、食べることに集中できた。
「どうするかな。酒、飲みに行くか」
「えっ」
「RIRIKAの正体、知りたいんだろ?ただ俺もシラフでは、言いにくいから」
「あ、うん。じゃあ、飲みに行く」
料理を堪能したあと、個室を出て向かった先は、バーテンダーがいる場所へ。案内された場所は、カウンターではなく、奥の席。個室ではないけれど、仕切りがあって外からは見えない席だった。