知らない貴方と、蜜月旅行
*俺の過去を知ったら、お前はどう思う
「なに飲む」
「いつもビールだから、あまり他のお酒って知らないんだよね…」
「そ。じゃあ、ソルティドッグ飲んでみるか?」
「うん、吏仁が勧めるなら飲んでみたいかな」
「ん。じゃあ、お兄さん。ソルティドッグで」
「はい、かしこまりました」
今俺は妻になったコイツと、沖縄のホテルで、酒を飲むことになっている。なんで、こんなことになっちまったかなぁ。自分でも、よくわかんねぇ。
「お待たせ致しました。ソルティドッグでございます」
「あ、これってお塩?」
「あぁ」
紫月は、グラスのフチに付いてる塩を見て嬉しそうに見つめ、ソルティドッグに口を付けた。
「あっ、美味しい!グレープフルーツ?」
「あぁ。飲みやすいだろ」
「うん、これ好き!」
「……それはよかったな」
紫月はコロコロと表情が変わるから、見てて飽きない。陽悟が拾ってきた時は、すげぇウザかったけど。めんどくせぇことになったと、思ったけど。
「あのさ」
「ん?」
「コイツのことだけど」
そう切り出し、俺はポケットから指輪を出し、紫月の前に差し出した。
「あ、うん…」
「まぁ、なんとなく気付いてるとは思うけど、前付き合ってた女で、俺が唯一結婚したいと思ってた女」
「……そう」
そう、俺が唯一結婚したいと思ってた女。それが指輪に彫られたRIRIKAだ。
「いつもビールだから、あまり他のお酒って知らないんだよね…」
「そ。じゃあ、ソルティドッグ飲んでみるか?」
「うん、吏仁が勧めるなら飲んでみたいかな」
「ん。じゃあ、お兄さん。ソルティドッグで」
「はい、かしこまりました」
今俺は妻になったコイツと、沖縄のホテルで、酒を飲むことになっている。なんで、こんなことになっちまったかなぁ。自分でも、よくわかんねぇ。
「お待たせ致しました。ソルティドッグでございます」
「あ、これってお塩?」
「あぁ」
紫月は、グラスのフチに付いてる塩を見て嬉しそうに見つめ、ソルティドッグに口を付けた。
「あっ、美味しい!グレープフルーツ?」
「あぁ。飲みやすいだろ」
「うん、これ好き!」
「……それはよかったな」
紫月はコロコロと表情が変わるから、見てて飽きない。陽悟が拾ってきた時は、すげぇウザかったけど。めんどくせぇことになったと、思ったけど。
「あのさ」
「ん?」
「コイツのことだけど」
そう切り出し、俺はポケットから指輪を出し、紫月の前に差し出した。
「あ、うん…」
「まぁ、なんとなく気付いてるとは思うけど、前付き合ってた女で、俺が唯一結婚したいと思ってた女」
「……そう」
そう、俺が唯一結婚したいと思ってた女。それが指輪に彫られたRIRIKAだ。