Green eyed monster《悲しみに、こんにちは 例外編》
「先輩の家って二回目ですね」
彼が私の部屋に上がったのは
クリスマス 12月25日 午後3時
私たちには昨日も今日も特別課外という
クリスマスプレゼントがあった
「前も思ったんですけど、意外と趣味が少年っぽいですよね。」
彼は私の部屋の本棚を見ていた
「そんなに見ても、エロ本なんか無いよ」
「彼女の部屋にエロ本なんかあったら、
それはそれでびっくりですよ。」
まあ、確かにゲームに漫画に小説……
あまり可愛らしい小物は持っていなかった
どちらかと言うとラブちゃん辺りの方が
女子らしいアクセサリーとか持ってる
あの子の可愛さは、その意外性なのだ。
「カーテン開けるよう」
私は彼の隣を通り、ベット脇のカーテンに手をかけた。
「あれ、この前は閉めましたよね?」
「今日は、天気もいいし!」
「……もしかして、警戒されてます?」
……今日は下に両親もいる。下手に大声なんか出せない……
私は彼に対抗するかのように カーテンを勢いよく開けた。レールが壊れるんじゃないかと後々後悔したが。
「……先輩」
窓の外を眺める彼は何かに気づいたようだ。
「……長門さんの部屋って目の前なんですね?」
「まあね。よくベランダから柵越えして、遊びに言ったし。今は、怖くて無理だけど。」
……私も気づかなかった、彼の変化に
……彼も気づかなかった、私の変化に
「………俺が思ってるよりも先輩たちの関係て深いんですね……?」
「……入家君、もうよしましょ?
貴方がどんなに足掻いたところで
私たちの関係が切れることはないの。」
テーブルの上の紅茶が冷めてしまうよ?
早くケーキ食べましょう?
「……なんで、無いんですか?」
「えっ?」
「……なんでこの部屋に、ネックレス、ないんですか?」
ベットに座っていた私が 紅茶に手が届くくとも ケーキに手が届くこともなかった。