Green eyed monster《悲しみに、こんにちは 例外編》
静寂が彼女たちを包む。
聖なる日に彼女たちは 《真実》を告白する。
「……そんな……、先輩……。」
それが彼の精一杯の答えだった。
「ハル君はお隣に養子になっただけよ。
私たち、クズだから、全てが嘘だったの。」
「それじゃ、俺はどうすれば、ユズキ先輩を手に入れることが出来るんですか……。」
くっくっくと 芹沢 ユズキは肩をすくめて笑う。
「それは、貴方が……自分で考えなさいよ……。
これは、《真実》を私に言わなかった罰よ。」
「えっ、ユズキ先輩……もしかして……」
芹沢 ユズキの無邪気な笑顔は残酷だ。
あれは、何も知らない子供だった。
「さくらさんの部屋で見つけたの……
ファミレスのレシートよ……
あの日、あの夜、さくらさんとハル君だけじゃ無かったのね?
もう1人、居たのね?
誰かしら?誰が全てを引き起こしたの?」
彼女に対して 偽ってはいけない。
信頼が崩れるのは 一瞬だ。