Green eyed monster《悲しみに、こんにちは 例外編》
辺りはもう夕方になっていた。
窓から外を見ると、芹沢家の家庭用イルミネーションが灯されて玄関付近を明るく照らしていた。
本来ならこの時間、ユズキ先輩とゲームなんかして遊んでいたかもしれない。
そんな風に外を眺める俺を見て、あの男は考えたんだろう。
「おいなんだよ、ユズキの裸でも覗きにきたのかよ?」
ほんと、この男らしい発言だ。
「違いますよ!そんなんじゃありませんから!!」
そして、くっくっくてニヤけながら
思ったことをズバズバと遠慮なしに言うのだ。
「残念だよなあ?今頃、アイツとヤれたのになあ?」
「おいっ!」
顔を真っ赤にした俺は 今にも長門 春海の首を絞め殺したかった。
「くっくっく、まあ、冗談だよ。ユズキのこと聞きにきたんだろ?」
ちなみに補足だが、先輩の部屋はカーテンが閉まっているから
長門 春海の部屋から覗き見ることは出来ない。いや、もちろんしないが。