強引同期と恋の駆け引き
宴もたけなわ。
ほどよくお酒も入った参列者に、煌びやかな女子社員がお披露目した余興は、恥じらう花嫁の様子も後ろ盾になって盛況に終わり、私は企画者としてホッと胸を撫で下ろした。
新郎の友人一同が、当の本人も巻き込んでの歌とダンスで盛り上げれば、それに対抗してどこだかの会社社長とかいうおじ様がマイクを握って離さない。
そんな賑やかな時間はあっという間に過ぎ、やがて祝宴も終盤に差しかかる。
私の隣でなぜがもらいに泣きを始めたのは、お嬢さんをもつ課長。
確かまだ、小学生だったように記憶していますが?
終始明るく和やかなムードに包まれた、豪華さの中にアットホーム感漂う披露宴は、お約束の両親へ感謝を込めた新婦からの手紙と花束贈呈による、感動の涙で締めくくられた。