お日さまの笑顔に導かれ
暗やみと光

高3の新学期始まって初日、あたしは全部がめんどくさくなって、教室を抜け出し屋上にきた。

「あー、太陽‥雲に隠れてる」


太陽が見えないと、太陽がそばにいないみたいでいやだ。


「杉谷陽菜ー!」


太陽に話しかけようとしてたら大声で誰かに呼ばれた。


「夏希ちゃん!」


「こらっ!佐山先生とお呼びなさい!」


佐山夏希って言うこの人は、あたしのクラスの担任。


「太陽と話でもしてたか?」


「夏希ちゃんが邪魔したんだけどねー」


そして1年前に交通事故で死んだあたしの彼氏、佐山太陽の兄でもある。
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