お日さまの笑顔に導かれ


―――――――

それでさっきにいたる。


「奏太はいい加減でちゃらちゃらしてるように見えるけど、俺のことちゃんとわかってくれるんだ。太陽もそうだった」


見かけによらず弱いんだよ俺って笑う冬夜がなんだか寂しそうだった。


「奏太がキャッチャーやってくれんなら、俺も本気で野球できる。わがままだけど」


「‥‥奏太は冬夜のためにキャッチャーになったのかな?」


「俺と太陽のため、かな」


「太陽の、ため?」


「太陽の見ていた世界を見てみたいらしいよ」


「‥‥そっか」


なんだか冬夜と奏太がバッテリー組むの嬉しいけど、太陽の居場所がなくなるみたいで、太陽を忘れられちゃう気がしていやだった。
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