お日さまの笑顔に導かれ
新たな一歩


「陽菜」


授業が終わり何故か奏太がうちのクラスに来ていた。


「奏太?どうしたの?」


「今日の帰り、冬夜と陽菜と俺でかえろーって誘い」笑


「それわ異色なメンツだな」

冬夜も話に参加してきた。


「いいよ!でも部活は?」


「今日は走り込みだけだから短いんだ」


「わかった!教室で待ってる」


「さんきゅ」




どこに行くのかは全然わかんないけど、あたしは太陽の好きな冬夜と奏太だから信用してるし、何故かこの場所が居心地があいのは気のせいなんかじゃない。



放課後クラスで待っていると1人の女の子が近づいてきた。髪の毛は黒でくるくる巻いていて清楚な感じの子。


「あの‥」


「はい」


「あたし、楠田奈々実ってゆうんです。あの‥杉谷さん休んでるときに委員会決めして同じ委員会になったの‥体育委員会‥勝手に決められてめんどくさいかもしれないけど‥1年間よろしくね」



控えめに笑う奈々実ちゃんの顔はお人形さんみたいに可愛かった。


実はあたし、女友達を作るのが苦手であんまり女の子と話す機会がない


「委員会あるときメール入れたいから、アドレス教えてもらってもいいかな?」


「うん、いいよ」


あたしは奈々実ちゃんとアドレスを交換した。


「実はあたし、なかなかクラスになじめなくて‥委員会も余り者で残ってた体育委員になっちゃったんだ‥」


「そっかー‥ってあたしもなんだけどね」笑


前はずっと太陽と居たから女友達なんていらなかった。いや、それなりにいたんだけど、そこまで深い友達はいない。


「これからよろしくね、奈々実ちゃん」


「うん!ありがとう!」


極上の笑顔で笑う奈々実ちゃんが可愛くてあたしも笑顔になれた。


このクラスの友達第1号かな。あ、冬夜もだけど‥
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