お日さまの笑顔に導かれ


「冬夜は、奈々実のこと好き、じゃないの?」


「‥‥‥‥‥」


冬夜は顔を下に向けて、無言になった。すこしたって口を開いた。


「‥‥確かに、前付き合ったときは、好きだったんだ。でも、野球と両方上手にやってける自信がなかった。だから別れた。けどその間に、自分の中で、奈々実が好きなのかわかんなくなった。」


「‥‥そんなこと言ってたって状況は変わらねーよ。」


「わかってる!」


「ならケジメつけろ。きっぱり」


そう言って、奏太は部屋を出て行った。


「奏太!」


あたしが追いかけると、奏太に冬夜の話聞いたげろって言われたから戻ることになった。
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