お日さまの笑顔に導かれ


「‥けじめつけるって、簡単につけられたら、こんなにくるしまねぇし」


その言葉から痛いくらい冬夜の気持ちが伝わってきた気がした。


あたしは黙ったまま聞いてるしかなかった。


「今日は、帰るわ」


「え?」


「明日部活だし。奏太に風邪なおったなら来いっていっといて。‥陽菜も早く治せよ!おやすみ」


そう言って帰って行った。


「‥‥奏太?」


あたしはすぐ2階のあたしの部屋へ行った。


「冬夜帰ったの?」


「うん‥」


「何て言ってた?」


「何も」


そっか、と呟いて黙ってしまった。


「奏太‥」


「ん?」


「‥‥‥冬夜が治ったなら部活来いって」


「そうだな」



帰ってくる返事は短くて、奏太が考えてることはわかんなかった。


「‥‥奏太」


「‥‥‥‥」


「‥‥‥‥」


奏太が何を考えてるかわかんないのがすごい怖かった
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