お日さまの笑顔に導かれ


「陽菜、俺‥‥帰るわ」


「う、ん」


1人になるのは怖かった。また独りになると思うと、胸がくるしくなる。


「‥じゃあ、またな。」


「う、ん」


「おやすみ」


「おや、す、み」


奏太が玄関から出た後、その場にひざまずいた。

また過呼吸。

対処の仕方は奏太からも、半年前行ってた病院の先生からも教わってたけど、苦しくて、動けなかった。

あたしは1人じゃ、何も出来ないって、実感させられてるみたいだった。



苦しい、苦しいよ‥
あたし、死ぬのかな?
太陽のとこに行けるのかな?


意識が無くなりそうになって、目を瞑ったら、奏太の声がした。



「陽菜!陽菜!何やってんだよ!」


「大きく息しろ!ゆっくり!俺は居るから!」


奏太‥
どうして?


「かっ、な、‥」


「ばか。ちょっと心配で戻ってきたんだよ。」


奏太だ‥


ソファーで少し横になったら、落ち着いた。


「奏太ごめんね。‥‥もう大丈夫。」


「‥俺んち、一緒に行かねー?」


「‥え?」


奏太は明日練習だから、あたしがいたら迷惑だ。
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