ブラックな後輩
私が散らかした資料をまとめている時も、物言わず、次の手を考えている。


私が起こしたアクシデントにより、万が一、訪問先に遅れてしまった場合の対処方だ。


無口な君の横顔に見とれている暇などないのだが、ついつい視界に入れてしまう。


「次の店舗に遅れたらどうしよう?とか考えていた私が馬鹿でした。先輩は不真面目過ぎますね…」


見とれていたのに気付かれたようで、不機嫌さ丸分かり。


「ごめん、ごめん。ちゃんとするから!!」


謝った時は既に遅し。


ご機嫌斜めで、そっぽ向いちゃいました。


話しかけても、肩を叩いても、窓の外を見たまま、無視。


コレが無ければ、最高のパートナーなのに…って、私が原因なんだけれど。


次の営業先に着いた時も、そっぽを向いていたけれど、私以外の人には営業スマイルを振りまいていた。


私にだけ感じの悪い態度のままだったので、会社に戻る帰り道の車の中で、イライラを爆発してしまった。


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