金曜日の恋奏曲(ラプソディ)
...どれだけ私を好きにさせたら気が済むんだろう。
私ばっかり、どんどんどんどん、須藤くんでいっぱいになっていく気がする。
どんな時でも須藤くんの事が頭に浮かんで、少しでもよく思われるように頑張ろう、って思うのに、いざ本人を目の前にすると全然うまくいかない。
それなのに、むしろ須藤くんは、どこか余裕そうに構えているように見える。
それを見る度に、きっと私と話す時には全然緊張なんてしてないんだろうな、って、自分との違いを思い知って、苦しくなる。
何もかも、私ばっかりだ。
そんな須藤くん、ずるいって思うのに。
...それさえも、心から嫌だとは、思っていない私がいる。