またね
あなたは誰?
ここはどこだろう。私は今どこにいるの?
真っ暗で何も見えない。
「初めまして。西川葵さん」
誰?男の人の声?
「あなたは誰?どうして私の名前を?」
「何でも知っているよ。君のことなら。」
「どうして?」
「どうしてって、う~ん、じゃあ神様だからとでも言っておこうかな」
「えっ、まあいいわ。ここはどこ?家に帰りたいんだけど」
「そっか…何も覚えてないかあ。ここはあと少しで出れるから心配しないで。君には3つの質問に答えてもらいます。はいかいいえで答えてください。」
「それを答えたら返してもらえるわけね」
「まあ、そんなとこ。
では一つ目、君はこの世界から出たいですか?」
「はい。もちろん出たい。」
「二つ目、君は近くにいてくれる人を大切しますか?」
「はい。」
「三つ目、絶対にこの先も生きて」
「…ッ」
ガラガラガラッ
「なっ、何!」
「早く答えて!でないと!!」
「そんなの無理よ!!!この先なんて分からないじゃない!」
「お願いだから…!」
ガラガラガラッ
「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!落ちていく!!助けて!」
「早く!!『はい』って言うだけでいいから!!この世界からでれるから!」
「分かったわよ!はい。私は生きるわ!」
「ありがとう。これでもう…」
「なんて言ってるの?聞こえないわ!」