君を振り向かせる方法
「なんだ、知り合いだったのか?」
目をパチクリさせる私達を交互に見やり、頷きながら話す先生。
いや、知り合いもなにも……………
私の、………元彼だし………。
「あー、バスケ部の先輩なんですよ。」
とっさに対応したのは彼で、なぜかその先輩って響きに胸がチクッとした。
「あー、そうか。それなら話が早い。じゃあ2人で頑張るように。」
「「はっ、2人!?」」
そう言って準備室を出て行こうとする先生を、私達のハモった声でよびとめる。
ちょっと声がハモっただけなのに、胸がドキドキしてうまく喋れない私。
前言撤回。
彼は私の元彼でもあり、……私の今の好きな人でもあるのです。