愛のシナリオ
“姫様て我儘なんだよ”
“ほしい物は絶対に手に入れたいだろうねぇ”
我儘なんかじゃない。
アクセサリーなんていらない。
豪華な料理なんていらない。
ふかふかなベッドもいらない。
高い身分もいらない。
ただ誰でも感じる幸せがあればそれでいいから。
朝が来て昼が来て夜が来る。
何度も繰り返す。
どれだけ時が過ぎたんだろ?
殆どご飯も食べていない。
てかまったく食べ物を受け付けなくなった。
歩く事もしんどくなって来た。
何にも考えたくない。
てか何にも考えれない。
ここは何処で何の為に旅をしてるのか?
森の奥にあった、洞窟に横たわる。
自然の音が聞こえて来た。
風で木が揺れる音。
鳥の鳴き声。