愛のシナリオ

私がつけた目印

〜亜衣〜

逃げて来ちゃった。

お母さんの事ちゃんと話してないんだ。

多分斗羽君にはお見通しなんだろうなぁー。

誰か来た。

隠れなきゃ!

体育館の倉庫にでも・・・。

急げ。

一人になりたいのに・・・。

“秋乃さんこち来たと思ったのに”
“いないなぁー”

やっぱり女子達だ。


どっか行ったみたいだ。

ここ暑いなぁ〜。

夏だもんね。

違う場所行こうかな・・・。

ガッタ

えっ?

誰か来る。

薄暗くてよく見えない。

腕を掴まれた。

「離して!」
「暴れるなぁ」

誰の声だろう?

「おとなしくしといよね」

もしかして・・・

もし私がつけた目印が今でもあるなら・・・
サファイアのネックレスをつけているはずだ。
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