春の音
授業が終わり、急いで公園に行ってみる。
その日も彼は居なかった。

偶然だったのかな?
と思いつつも
また会いたいな
と思ってしまうのであった。

その週の残りはずっと視聴覚室で練習をした。

「もうすぐコンクールだね。」

先生が嬉しそうに笑う。
生まれつき病気がちで
1年生の時のコンクールは参加出来なかった。

「先生、ありがとうございます」

そう言うと先生は泣いているふりをした。

突然視聴覚室の職員用の扉が開く
「道子いるかー?」

先生は怒りながら資料を渡していた。

あ、あの人た。
私はつい声かけた。

「こ、この前はどうも。」

帰ってきた言葉はショックだった。

「誰?」

涙が勝手に溢れてくる。
先生が隣で怒っている
あの人は不服そうに先生に言い返す。

2人の声が遠く姿はボヤけていた。
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