あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
「色々悩んでいて…。食事があんまり取れなくて」
「悩むのは仕方ないけど、自分の身体を大事にしないのは困る。ただでさえ美羽ちゃんは研究に没頭すると食べるのも気にしないから。その感じじゃ普通の食事よりも少し優しいものがいいね。どこにしようかな。俺の部屋に来て、俺の作ったおかゆを食べるというのはどう?」
「自分の部屋に帰ります」
「俺と婚約したのを忘れたの?」
まさか、そんな迷惑を掛けられないと思って私がそういうと、小林さんは溜め息を吐く。そして、私の手をキュッと握った。視線は私を見つめていて、小林さんの口から零れた『婚約』という言葉にまたドキッとする。
「迷惑じゃないですか?」
「大歓迎。どうしても自分の部屋がいいなら仕方ないけど」
「そういうわけではないですが」
「じゃ、俺の部屋に決定」
私は小林さんの勢いに押されるように頷いてしまっていた。
でも、私が小林さんと結婚するなんて現実味はない。そんな私を乗せた車は小林さんのマンションの駐車場にスルリと入っていったのだった。小林さんの部屋に来るのは初めてではないのに、ドキドキする。そして、指輪の輝きがドキドキを加速させた。
「緊張しているの?」
「するに決まっています」
「早く慣れてね。そのうち一緒に住むから」
「悩むのは仕方ないけど、自分の身体を大事にしないのは困る。ただでさえ美羽ちゃんは研究に没頭すると食べるのも気にしないから。その感じじゃ普通の食事よりも少し優しいものがいいね。どこにしようかな。俺の部屋に来て、俺の作ったおかゆを食べるというのはどう?」
「自分の部屋に帰ります」
「俺と婚約したのを忘れたの?」
まさか、そんな迷惑を掛けられないと思って私がそういうと、小林さんは溜め息を吐く。そして、私の手をキュッと握った。視線は私を見つめていて、小林さんの口から零れた『婚約』という言葉にまたドキッとする。
「迷惑じゃないですか?」
「大歓迎。どうしても自分の部屋がいいなら仕方ないけど」
「そういうわけではないですが」
「じゃ、俺の部屋に決定」
私は小林さんの勢いに押されるように頷いてしまっていた。
でも、私が小林さんと結婚するなんて現実味はない。そんな私を乗せた車は小林さんのマンションの駐車場にスルリと入っていったのだった。小林さんの部屋に来るのは初めてではないのに、ドキドキする。そして、指輪の輝きがドキドキを加速させた。
「緊張しているの?」
「するに決まっています」
「早く慣れてね。そのうち一緒に住むから」