あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
区切りとなる日
土曜日からずっと小林さんのマンションで過ごした私が自分の部屋に戻ってきたのは日曜日の夜遅くだった。一緒に食事までして、車で送って貰った私の目の前には見慣れたマンションがある。小林さんは私のマンションから少し離れた場所に車を停めたのだった。
一瞬帰りたくないと思い、小林さんの方に視線を向けるとニッコリと笑う。私の大好きな微笑みだった。
「俺の部屋に戻る?」
戻りたいと思う反面、明日の仕事のことを考えるとこれ以上一緒に居ると研究所にすら行きたくなりそうで怖い。
「自分の部屋に戻ります」
「残念。でも、俺もその方がいいと思う。これ以上一緒にいたら本気で離せなくなる」
小林さんの気持ちはどこまでが本気なのか分からない。でも、私も離れられなくなる気がして怖かった。婚約というのは形だけでなく私の心を縛る。傍に居れる権利だと主張しそうになる。
「おやすみなさい」
「うん。おやすみ」
そういうと小林さんは私をゆっくりと抱き寄せると私の唇に自分の唇を重ねた。重なる唇から愛しさが込み上げてきた。そして唇を離すと小林さんは私の身体をキュッと抱き寄せた。
「好きだよ」
耳元で囁かれる言葉に私は幸せを嚙みしめた。
一瞬帰りたくないと思い、小林さんの方に視線を向けるとニッコリと笑う。私の大好きな微笑みだった。
「俺の部屋に戻る?」
戻りたいと思う反面、明日の仕事のことを考えるとこれ以上一緒に居ると研究所にすら行きたくなりそうで怖い。
「自分の部屋に戻ります」
「残念。でも、俺もその方がいいと思う。これ以上一緒にいたら本気で離せなくなる」
小林さんの気持ちはどこまでが本気なのか分からない。でも、私も離れられなくなる気がして怖かった。婚約というのは形だけでなく私の心を縛る。傍に居れる権利だと主張しそうになる。
「おやすみなさい」
「うん。おやすみ」
そういうと小林さんは私をゆっくりと抱き寄せると私の唇に自分の唇を重ねた。重なる唇から愛しさが込み上げてきた。そして唇を離すと小林さんは私の身体をキュッと抱き寄せた。
「好きだよ」
耳元で囁かれる言葉に私は幸せを嚙みしめた。