あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
第七章
婚約ということ
朝、先に目を覚ましたのは私の方だった。私の身体には小林さんの腕が回されてあり、何も身に着けてなかった。甘く抱かれた後、そのまま寝てしまったのだと思う。私だけでなく小林さんも何も身に付けてなかった。
「あのまま寝ちゃったんだ」
急に昨日の夜の自分のことを思い出し、顔が真っ赤になる。小林さんの甘い毒に侵された私は何もかも忘れて小林さんの与えてくれる甘さを身体中に感じていた。何度も『美羽』と呼ばれ、『愛している』と囁かれる。そして、思考を全部奪われた。細胞の一つ一つまで小林さんに染められていた。
時間を見るとまだ五時を過ぎたくらいで、起きるのには時間がある。
でも、今から起きて用意をしたら、小林さんに朝食を用意することが出来ると思った。ゆっくりと起こさないようにベッドから出ようと思うのに、小林さんの腕の力は思ったよりも強くて、どうしようと思っていると、耳元に小林さんの声が聞こえた。
「美羽ちゃん。今、何時?」
小林さんは眠そうに目を擦ると、私の方を見つめ、寝ぼけているのかキュッと抱きしめる。私が動くから起こしてしまったと申し訳ない気持ちになった。でも、まだ今なら小林さんももう一度寝れるかも??
「五時を過ぎたくらいです。朝ご飯を作るので私は起きますが、蒼空さんはもう少し寝ていてくださいね」
「ダメだよ。美羽ちゃんもまだここに居て」
「あのまま寝ちゃったんだ」
急に昨日の夜の自分のことを思い出し、顔が真っ赤になる。小林さんの甘い毒に侵された私は何もかも忘れて小林さんの与えてくれる甘さを身体中に感じていた。何度も『美羽』と呼ばれ、『愛している』と囁かれる。そして、思考を全部奪われた。細胞の一つ一つまで小林さんに染められていた。
時間を見るとまだ五時を過ぎたくらいで、起きるのには時間がある。
でも、今から起きて用意をしたら、小林さんに朝食を用意することが出来ると思った。ゆっくりと起こさないようにベッドから出ようと思うのに、小林さんの腕の力は思ったよりも強くて、どうしようと思っていると、耳元に小林さんの声が聞こえた。
「美羽ちゃん。今、何時?」
小林さんは眠そうに目を擦ると、私の方を見つめ、寝ぼけているのかキュッと抱きしめる。私が動くから起こしてしまったと申し訳ない気持ちになった。でも、まだ今なら小林さんももう一度寝れるかも??
「五時を過ぎたくらいです。朝ご飯を作るので私は起きますが、蒼空さんはもう少し寝ていてくださいね」
「ダメだよ。美羽ちゃんもまだここに居て」