あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
 それだけ自分を求めてくれているというのは嬉しい。でも、あまりの急展開に心は揺れる。でも、自分の心に素直になったら、導き出される答えは一つで…。


「私も一緒に居たいです」


 私はそういうと小林さんは私の身体をギュッと抱き寄せた。そして、ゆっくりと唇を重ねる。先のことは分からない。でも、残された時間を私は小林さんのために使いたい。そう思った。


「じゃあ、今週末には俺の部屋に荷物を運ぶとして、今日は美羽ちゃんの部屋に帰ってくるよ。味噌汁飲みたいし。ご飯の用意はしないでいいから、味噌汁だけ作って」


「え?私の部屋に帰ってきてくれるのですか?」


「一緒に住むのは今日からだから。仕事から帰ってきたら、美羽ちゃんの荷造りとか手伝う。荷造りが終わったら週末を待たずに引っ越ししよう。俺の部屋はあんまり物がないから美羽ちゃんの荷物は入るし、寝るのは一緒でいいし。何も困らないと思う」


 小林さんの計画はあまりにも早い。今週末を待たずに引っ越しなんて…考えもしなかった。一緒に居たいと思うけど、そんなに早く荷造りとか出来ない。…仕事もあるし。


「フランスに行く前にこの部屋を片付けないといけないし」


「それも手伝う。美羽ちゃんが細かなことをして、俺が大きな荷物を運べばいいよね。それと、土曜日にはベッドを買いに行こうか。さすがに俺のベッドじゃ狭いし」


 あまりにも早すぎる。

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