あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
甘くて苦い
私の日常に小林さんの色が増えてくる。きっと、これは私がフランスに行くまでの間増え続ける気がする。でも、それは私にとって嬉しいことに他ならない。駅までの道を一緒に歩きながらそんなことを思う。
「今日は美羽ちゃんの部屋に来れないけど、今日、必死に片付けて早く美羽ちゃんが俺の部屋に引っ越してこれるようにしないと」
小林さんは本気なのだと思う。言葉を疑ったわけではないけど、こんな風に言葉にされると自分の未来が形造られる気がする。
「嬉しい」
「多分、俺の方がもっと嬉しいから、美羽ちゃん。今日はどうなっているの?やっぱり残業なの?」
「遅くなると思います。昨日はいきなり中垣先輩が早く終わると言い出して研究室からは強制退去でした」
「中垣さんが?」
そう昨日は強引に中垣先輩が私を研究室から追い出したようなものだった。責任者である中垣先輩に逆らうわけにもいかないから研究室を後にした。今は高見主任からの圧力で必死に研究をしないといけないのに…。無理やりと言っていいほど追い出された。
「ええ。本当にいきなりです。七時になったら研究室を出ろって言われて問答無用に出されました」
今までも早く研究室を出ろって言われたことはあった。でも、それは深夜を回っていて、最終に間に合わなかったらいけないということがあったけど、さすがに七時というのは初めてで私も戸惑いを隠せなかった。
「今日は美羽ちゃんの部屋に来れないけど、今日、必死に片付けて早く美羽ちゃんが俺の部屋に引っ越してこれるようにしないと」
小林さんは本気なのだと思う。言葉を疑ったわけではないけど、こんな風に言葉にされると自分の未来が形造られる気がする。
「嬉しい」
「多分、俺の方がもっと嬉しいから、美羽ちゃん。今日はどうなっているの?やっぱり残業なの?」
「遅くなると思います。昨日はいきなり中垣先輩が早く終わると言い出して研究室からは強制退去でした」
「中垣さんが?」
そう昨日は強引に中垣先輩が私を研究室から追い出したようなものだった。責任者である中垣先輩に逆らうわけにもいかないから研究室を後にした。今は高見主任からの圧力で必死に研究をしないといけないのに…。無理やりと言っていいほど追い出された。
「ええ。本当にいきなりです。七時になったら研究室を出ろって言われて問答無用に出されました」
今までも早く研究室を出ろって言われたことはあった。でも、それは深夜を回っていて、最終に間に合わなかったらいけないということがあったけど、さすがに七時というのは初めてで私も戸惑いを隠せなかった。