あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
私の部屋のチャイムが鳴ったのは私の準備が終わってから一時間以上も過ぎた頃だった。玄関ドアを開けると、この前と同じようなラフな格好をしたキャルさんが目の前にいる。スーツを着た私とはあまりにも違う服装に一瞬ドキッとはしたけど、今日、初出勤の私と、ずっと勤めているキャルさんとは違って当たり前。白衣を着るのなら中には何を着ても構わない。
私も日本ではそうだったのに、ドキッとしてしまった。
「おはよう。美羽。そっか、今日はスーツなのね。とっても似合う。日本人って本当に若く見えるって本当ね。まるで、学生みたいよ」
「最初だからやスーツにしたけど」
「似合うわよ。さ、行きましょうか。途中でカフェに寄っていい?」
「ええ」
「よかった。さ、行きましょ」
フランスの朝は思っていたよりも慌ただしい。日本ほどの混みあい方はないけど、それでも駅に向かう道にはたくさんの人が歩いている。キャルさんと私もその流れに沿って歩いていた。
「いつも決まったカフェなの。朝はいつもそこ」
そんなことを言いながらキャルさんが入ったのは昨日、折戸さんが教えてくれたカフェだった。確かに駅までの道にあるこのカフェは沢山の人がいる。それなのに、ごった返している雰囲気がないのは清潔感に溢れているのと、中でコーヒーを飲んでいる人がゆったりしているからかもしれない。
「エスプレッソとクロワッサンサンドにするわ。美羽は何にする?」
「カフェオレとクロワッサンサンドにします」
私も日本ではそうだったのに、ドキッとしてしまった。
「おはよう。美羽。そっか、今日はスーツなのね。とっても似合う。日本人って本当に若く見えるって本当ね。まるで、学生みたいよ」
「最初だからやスーツにしたけど」
「似合うわよ。さ、行きましょうか。途中でカフェに寄っていい?」
「ええ」
「よかった。さ、行きましょ」
フランスの朝は思っていたよりも慌ただしい。日本ほどの混みあい方はないけど、それでも駅に向かう道にはたくさんの人が歩いている。キャルさんと私もその流れに沿って歩いていた。
「いつも決まったカフェなの。朝はいつもそこ」
そんなことを言いながらキャルさんが入ったのは昨日、折戸さんが教えてくれたカフェだった。確かに駅までの道にあるこのカフェは沢山の人がいる。それなのに、ごった返している雰囲気がないのは清潔感に溢れているのと、中でコーヒーを飲んでいる人がゆったりしているからかもしれない。
「エスプレッソとクロワッサンサンドにするわ。美羽は何にする?」
「カフェオレとクロワッサンサンドにします」