あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
折戸さんが帰国した寂しさを一気に払拭するのは小林さんの登場だった。確かに会社の自己啓発の中に海外支社の視察と言うのもある。でも、このタイミングって…と思う。
「明日はフランス支社の視察になっているけど、まともな仕事はそれだけ。後はその土地の文化を吸収してくると言う理由で観光地巡り。自由時間は三日。フランス支社、研究所を合わせても日本人は美羽ちゃんだけ。で、日本から来た俺の支社の視察も観光案内も美羽ちゃんが俺のガイドの予定だよ」
「あの、私の仕事は?」
「明日、会社に行ったら、きっと俺のガイドをするようにって言われると思う。まあ、これからの計画は立って話すものではないから、どこかに座ろうか。でも、俺はフランス初めてだし、入国ゲートからここまでしか知らないから、この後は美羽ちゃんについていくしかないんだ」
ついていくしかないというけど、どこに連れて行ったらいいのだろう。まずは研究所に行って、状況の確認をして、本当に私がガイドなら、ホテルに案内して、どういうスケジュールで動くのかを確認しないといけないと思う。レポート作成もあるなら、それなりに有意義なものにしないといけないだろう。
「どこに行きますか?まずはフランス支社でしょうか?」
「俺、残念なことにフランス語は全く分からないから、よろしく。英語なら大丈夫だよ」
そう言って笑う小林さんは荷物を床に置くと、私に向かって手を広げたのだった。
「美羽。おいで」
「明日はフランス支社の視察になっているけど、まともな仕事はそれだけ。後はその土地の文化を吸収してくると言う理由で観光地巡り。自由時間は三日。フランス支社、研究所を合わせても日本人は美羽ちゃんだけ。で、日本から来た俺の支社の視察も観光案内も美羽ちゃんが俺のガイドの予定だよ」
「あの、私の仕事は?」
「明日、会社に行ったら、きっと俺のガイドをするようにって言われると思う。まあ、これからの計画は立って話すものではないから、どこかに座ろうか。でも、俺はフランス初めてだし、入国ゲートからここまでしか知らないから、この後は美羽ちゃんについていくしかないんだ」
ついていくしかないというけど、どこに連れて行ったらいいのだろう。まずは研究所に行って、状況の確認をして、本当に私がガイドなら、ホテルに案内して、どういうスケジュールで動くのかを確認しないといけないと思う。レポート作成もあるなら、それなりに有意義なものにしないといけないだろう。
「どこに行きますか?まずはフランス支社でしょうか?」
「俺、残念なことにフランス語は全く分からないから、よろしく。英語なら大丈夫だよ」
そう言って笑う小林さんは荷物を床に置くと、私に向かって手を広げたのだった。
「美羽。おいで」