あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
小林さんの言葉に引き寄せられるように私の身体は小林さんの腕の中に収まっていた。規則的に聞こえる心音を聞きながら、私はゆっくりと目を閉じた。
「会いたかった」
そんな小林さんの甘い声が私の耳に届くと、胸の奥がキュッと音を立てた。会いたかった時間は急に寂しさとなって押し寄せてくる。会いたいという気持ちを心の奥に仕舞い込んでいたのが、一気に噴き出すように感じた。
「私もです」
空港の雑踏も何も聞こえず、聞こえるのは小林さんの心音と、感じるのは…小林さんの温もり。少しだけ甘えたいと思った。そう思っていいだろうと、自分に言い訳をする。
小林さんから離れるのは出来たのは、それから少しの時間が経ってからだった。一年という時間の流れが小林さんを格段に成長させている。その時間の流れは眩しいものだと思った。
「小林さんはどこに泊まるんですか?支社の近くのホテルなら、今から先に行きますけど」
「まだ決まってないって言ったら驚くよね」
「え?本当に?」
海外視察という会社絡みの仕事の一環なのに、ホテルが決まってないとは思いもしなかった。日本ならともかくここはフランス。驚いてしまう。
「手配したのが何故か高見主任で俺が美羽ちゃんにプロポーズしたことを知っているから、ホテルの部屋は手配しない。でも、そんなわけにはいかないから、適当なプチホテルを探すつもりだよ。出来れば美羽ちゃんの部屋の近くにしようと思うんだけどいい場所を知らない?」
私の住んでいる場所の近くには確かに…プチホテルもある。でも、一応婚約しているのにそんなことを言われるのは寂しい。そんなに広い部屋じゃないけど…一緒に居たいと思うのは私だけ??
「会いたかった」
そんな小林さんの甘い声が私の耳に届くと、胸の奥がキュッと音を立てた。会いたかった時間は急に寂しさとなって押し寄せてくる。会いたいという気持ちを心の奥に仕舞い込んでいたのが、一気に噴き出すように感じた。
「私もです」
空港の雑踏も何も聞こえず、聞こえるのは小林さんの心音と、感じるのは…小林さんの温もり。少しだけ甘えたいと思った。そう思っていいだろうと、自分に言い訳をする。
小林さんから離れるのは出来たのは、それから少しの時間が経ってからだった。一年という時間の流れが小林さんを格段に成長させている。その時間の流れは眩しいものだと思った。
「小林さんはどこに泊まるんですか?支社の近くのホテルなら、今から先に行きますけど」
「まだ決まってないって言ったら驚くよね」
「え?本当に?」
海外視察という会社絡みの仕事の一環なのに、ホテルが決まってないとは思いもしなかった。日本ならともかくここはフランス。驚いてしまう。
「手配したのが何故か高見主任で俺が美羽ちゃんにプロポーズしたことを知っているから、ホテルの部屋は手配しない。でも、そんなわけにはいかないから、適当なプチホテルを探すつもりだよ。出来れば美羽ちゃんの部屋の近くにしようと思うんだけどいい場所を知らない?」
私の住んでいる場所の近くには確かに…プチホテルもある。でも、一応婚約しているのにそんなことを言われるのは寂しい。そんなに広い部屋じゃないけど…一緒に居たいと思うのは私だけ??