あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
少し歩くと、街から少し離れた高台にある教会に近付くにつれ、飾り気が少なく、それでも荘厳な感じのする教会の姿に目を見張った。観光地ではない教会の周りには人が殆どいないけど、やはり信仰心の熱さからか、古いにも係わらず綺麗に手入れされていた。
「ちょっと入ってみようか?」
そんな小林さんの言葉に誘われるように教会の木製のドアを押すと、祭壇の後ろにあるたくさんの窓から眩い光が差し込み、教会全体を穏やかな光に包んでいた。
豪華なステンドグラスも無いけど、差し込まれる光は長年磨かれて大事にされたと思われるガラスを通して優しさを感じさせた。信仰というのは人々の力によって紡がれるのだろう。教会は古びているのに、中は清潔に保たれ、柱の一本さえも磨かれている。床も柱と同じように隅々まで磨かれてあり、天井高く広い空間に小林さんと私は居た。
お互いの吐息さえも聞こえそうなほどの静かな空間だった。
「凄く大事にされている感じする教会ですね」
零れた私の言葉に小林さんは横でゆっくりと頷くと、そっと私の肩を抱き、祭壇の方に歩いていく。静かな空間に響く靴音は重なり、静かに祭壇に向かう。靴音が停まったのは祭壇の前で優しい光に包まれていた。
優しい光に身体の奥底から洗われていくような気がする。今、思うのは小林さんの傍でずっと一緒に歩いていきたいということだけだった。
小林さんは私の横で穏やかな言葉を零した。
「ちょっと入ってみようか?」
そんな小林さんの言葉に誘われるように教会の木製のドアを押すと、祭壇の後ろにあるたくさんの窓から眩い光が差し込み、教会全体を穏やかな光に包んでいた。
豪華なステンドグラスも無いけど、差し込まれる光は長年磨かれて大事にされたと思われるガラスを通して優しさを感じさせた。信仰というのは人々の力によって紡がれるのだろう。教会は古びているのに、中は清潔に保たれ、柱の一本さえも磨かれている。床も柱と同じように隅々まで磨かれてあり、天井高く広い空間に小林さんと私は居た。
お互いの吐息さえも聞こえそうなほどの静かな空間だった。
「凄く大事にされている感じする教会ですね」
零れた私の言葉に小林さんは横でゆっくりと頷くと、そっと私の肩を抱き、祭壇の方に歩いていく。静かな空間に響く靴音は重なり、静かに祭壇に向かう。靴音が停まったのは祭壇の前で優しい光に包まれていた。
優しい光に身体の奥底から洗われていくような気がする。今、思うのは小林さんの傍でずっと一緒に歩いていきたいということだけだった。
小林さんは私の横で穏やかな言葉を零した。