あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
そして、キャルの結婚式を迎えた。
この季節は少し風が強い日はあるけど、それでも天気がいい日が多く。キャルの結婚式も真っ青な空が広がっていた。キャルの結婚式はパリでも有名な教会で行われた。そこには研究所は勿論のこと、支社絡みの人もたくさんいる。その中で私は式が始まるよりもかなり早い時間に到着して教会の一番後ろの席に座り祭壇を見つめていた。
キャルの控室にも挨拶にも行った。まだ、早い時間だったからか、キャルは一人で椅子に座っていて、入ってきた私に綺麗な微笑みを向けた。真っ白なウエディングドレスは裾が長く椅子の周りに流してあり、ベールも長いものだった。シンプルで飾り気のないドレスはキャルの真摯さを表しているようにも見えた。
研究所で徹夜続きで、目の下に隈のあったキャルとは思えないほどだった。今日のキャルは輝くばかりに綺麗でドレスもよく似合っている。
「とっても綺麗。キャル。今日は本当におめでとう」
「ありがとう。美羽。私らしくもなく、緊張しているって言ったら笑う?」
「笑わないけど、大丈夫?」
「うん。とりあえず頑張る」
「頑張って。あの、私…先に教会に行くね」
「うん。転ばないように祈ってて…あ、美羽」
「ん?」
「結婚しても研究所を止めても友達だから」
キャルの優しさに私は我慢していた涙がぽろっと零れた。
「当たり前。これからもよろしく」
この季節は少し風が強い日はあるけど、それでも天気がいい日が多く。キャルの結婚式も真っ青な空が広がっていた。キャルの結婚式はパリでも有名な教会で行われた。そこには研究所は勿論のこと、支社絡みの人もたくさんいる。その中で私は式が始まるよりもかなり早い時間に到着して教会の一番後ろの席に座り祭壇を見つめていた。
キャルの控室にも挨拶にも行った。まだ、早い時間だったからか、キャルは一人で椅子に座っていて、入ってきた私に綺麗な微笑みを向けた。真っ白なウエディングドレスは裾が長く椅子の周りに流してあり、ベールも長いものだった。シンプルで飾り気のないドレスはキャルの真摯さを表しているようにも見えた。
研究所で徹夜続きで、目の下に隈のあったキャルとは思えないほどだった。今日のキャルは輝くばかりに綺麗でドレスもよく似合っている。
「とっても綺麗。キャル。今日は本当におめでとう」
「ありがとう。美羽。私らしくもなく、緊張しているって言ったら笑う?」
「笑わないけど、大丈夫?」
「うん。とりあえず頑張る」
「頑張って。あの、私…先に教会に行くね」
「うん。転ばないように祈ってて…あ、美羽」
「ん?」
「結婚しても研究所を止めても友達だから」
キャルの優しさに私は我慢していた涙がぽろっと零れた。
「当たり前。これからもよろしく」