あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
朝起きると、俺の腕の中には美羽ちゃんが眠っている。俺の仕事も忙しいけど、美羽ちゃんがフランスから帰ってからの仕事の忙しさは正直、新婚の俺には厳しい。もっと一緒の時間を過ごしたいのに、交換留学の余波で中垣さんが静岡研究所に居ない分の仕事の偏りは美羽ちゃんに来ているような気がする。
昨日も仕事が遅かったけど、一緒にワインを飲みたくて冷やしてから仕事に行った。美羽ちゃんも珍しくいつもよりはマシな時間に帰ってきたから、一緒に飲もうと思って、キッチンに俺がグラスとワインを取りに行った少しの間にソファでぐっすりと寝入っていた。
「美羽ちゃん。ベッドに行かないと風邪引くよ」
そんな俺の言葉も聞こえないくらいに眠りは深い。その分だけ疲れが溜まっているということなのは俺にも分かる。眠っている美羽ちゃんの前髪をそっと撫でると寝ているはずの美羽ちゃんの口角が少し上がる。単なる反射なのかもしれないけど、それでも愛しさが募る。
「可愛すぎるのは反則」
そんな言葉と共に唇にそっと自分の唇を重ねた。
「仕方ないな。俺が運んであげるよ」
俺はゆっくりと起こさないように美羽ちゃんの身体を抱き上げると寝室に向かう。こんなに気持ちよさそうに寝ているのだから、起こしたくない。こういう時に昔自分が身体を鍛えたことに感謝していたジムで持ち上げるバーベルに比べたら美羽ちゃんの身体は羽のように軽くて柔らかい。そして、俺の腕の中で幸せそうに寝ている美羽ちゃんを見るだけで俺も幸せになる。
昨日も仕事が遅かったけど、一緒にワインを飲みたくて冷やしてから仕事に行った。美羽ちゃんも珍しくいつもよりはマシな時間に帰ってきたから、一緒に飲もうと思って、キッチンに俺がグラスとワインを取りに行った少しの間にソファでぐっすりと寝入っていた。
「美羽ちゃん。ベッドに行かないと風邪引くよ」
そんな俺の言葉も聞こえないくらいに眠りは深い。その分だけ疲れが溜まっているということなのは俺にも分かる。眠っている美羽ちゃんの前髪をそっと撫でると寝ているはずの美羽ちゃんの口角が少し上がる。単なる反射なのかもしれないけど、それでも愛しさが募る。
「可愛すぎるのは反則」
そんな言葉と共に唇にそっと自分の唇を重ねた。
「仕方ないな。俺が運んであげるよ」
俺はゆっくりと起こさないように美羽ちゃんの身体を抱き上げると寝室に向かう。こんなに気持ちよさそうに寝ているのだから、起こしたくない。こういう時に昔自分が身体を鍛えたことに感謝していたジムで持ち上げるバーベルに比べたら美羽ちゃんの身体は羽のように軽くて柔らかい。そして、俺の腕の中で幸せそうに寝ている美羽ちゃんを見るだけで俺も幸せになる。