あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
「はい」
中垣先輩に急かされるようにパソコンでデータを保存すると急かされるように研究室を出る。すると、中垣先輩は廊下をさっさと歩いて行き、研究所を真っ直ぐに出ていく。そして、大通りまで出ると、私の方を見つめ、何事もなかったかのように言うのだった。
「お疲れ」
それだけいうと、今日もまた、駅とは反対の方に歩いていく。そんな後ろ姿を見ながら、やっぱり不思議だと思ってしまう私がいて、昨日と今日の中垣先輩がどこか可笑しいと思ってしまう。研究所に住んでいるような研究員の中垣先輩がこんな時間に上がるとのは珍しいし、先輩のマンションとは逆の方向に歩いて行く。こんな夜の八時くらいからどこに行くのだろうかと思うけど、研究所を出ればお互いにプライベートなので、そこまで突っ込むのもどうかと思う。
私は頭を下げてから反対の道…駅へと続く道を歩き出した。
私は携帯を取り出して、スルリと画面を撫でて、小林さんの名前を開くと、そこからメールをする。もう約束のようになってしまったメールだけど、やっぱりドキドキする。
『仕事終わりました』
相変わらずの色気のない連絡メールにすぐに小林さんからの返信が届く。
『俺はまだ残業だよ。美羽ちゃんに会いたい』
私も会いたかったけど、残業で仕事を頑張っている小林さんには言えなくて…。
『お仕事頑張ってください』
少しのやり取りだけで一日の仕事の疲れが取れるような気がする。自分で単純だと思うけど、それはそれでいいのかもしれないと思った。
中垣先輩に急かされるようにパソコンでデータを保存すると急かされるように研究室を出る。すると、中垣先輩は廊下をさっさと歩いて行き、研究所を真っ直ぐに出ていく。そして、大通りまで出ると、私の方を見つめ、何事もなかったかのように言うのだった。
「お疲れ」
それだけいうと、今日もまた、駅とは反対の方に歩いていく。そんな後ろ姿を見ながら、やっぱり不思議だと思ってしまう私がいて、昨日と今日の中垣先輩がどこか可笑しいと思ってしまう。研究所に住んでいるような研究員の中垣先輩がこんな時間に上がるとのは珍しいし、先輩のマンションとは逆の方向に歩いて行く。こんな夜の八時くらいからどこに行くのだろうかと思うけど、研究所を出ればお互いにプライベートなので、そこまで突っ込むのもどうかと思う。
私は頭を下げてから反対の道…駅へと続く道を歩き出した。
私は携帯を取り出して、スルリと画面を撫でて、小林さんの名前を開くと、そこからメールをする。もう約束のようになってしまったメールだけど、やっぱりドキドキする。
『仕事終わりました』
相変わらずの色気のない連絡メールにすぐに小林さんからの返信が届く。
『俺はまだ残業だよ。美羽ちゃんに会いたい』
私も会いたかったけど、残業で仕事を頑張っている小林さんには言えなくて…。
『お仕事頑張ってください』
少しのやり取りだけで一日の仕事の疲れが取れるような気がする。自分で単純だと思うけど、それはそれでいいのかもしれないと思った。