あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
「そうだね」
リモコンのボタンを押すと、目の前に広がるのは何かのドラマか映画のシーンで、綺麗な女優さんは真っ白なシーツに包まれるように悶えていて、白い肢体には明らかに肌質の異なる褐色の肢体が絡み合う。それも男の人の身体を押し倒すように女の人の身体が画面に移り、苦しそうな呼吸の合間に苦しさを逃すような女優さんの嬌声が私の部屋に響いた。時間にして数秒だったけど私には刺激が強過ぎた。
反射的にチャンネルを変えると、次に映ったのはバラエティ番組で会場が大爆笑の渦に巻かれているのに、私と小林さんの間にはなんとなく気まずい雰囲気が流れている。
「ビックリしました」
フッと息を吐きながらやっとの思いでそういうと、小林さんがクスクス笑う。そして、ポンと私の頭を撫でる。たった数秒なのに鮮明に脳裏に刻まれていた。
でも、そんな自分をどうしていいか分からなくて…。気持ちが落ち着かない。
「可愛いね。本当に美羽ちゃんは可愛すぎる」
「え?どこかですか?」
「別にそんなに焦ることないのに」
「ああいうの慣れなくて。別に焦ることはないと分かっているのですが、慣れないです」
「美羽ちゃんらしいよ。でも、俺以外の男に慣れないで」
「あの…さっきの女優さんくらい積極的な方がいいのでしょうか?」
私は恋は初めてだから分からないけど、男の人はあれくらいの積極性が欲しいと思うのかもしれない。
「え。あの…。どうだろ」
リモコンのボタンを押すと、目の前に広がるのは何かのドラマか映画のシーンで、綺麗な女優さんは真っ白なシーツに包まれるように悶えていて、白い肢体には明らかに肌質の異なる褐色の肢体が絡み合う。それも男の人の身体を押し倒すように女の人の身体が画面に移り、苦しそうな呼吸の合間に苦しさを逃すような女優さんの嬌声が私の部屋に響いた。時間にして数秒だったけど私には刺激が強過ぎた。
反射的にチャンネルを変えると、次に映ったのはバラエティ番組で会場が大爆笑の渦に巻かれているのに、私と小林さんの間にはなんとなく気まずい雰囲気が流れている。
「ビックリしました」
フッと息を吐きながらやっとの思いでそういうと、小林さんがクスクス笑う。そして、ポンと私の頭を撫でる。たった数秒なのに鮮明に脳裏に刻まれていた。
でも、そんな自分をどうしていいか分からなくて…。気持ちが落ち着かない。
「可愛いね。本当に美羽ちゃんは可愛すぎる」
「え?どこかですか?」
「別にそんなに焦ることないのに」
「ああいうの慣れなくて。別に焦ることはないと分かっているのですが、慣れないです」
「美羽ちゃんらしいよ。でも、俺以外の男に慣れないで」
「あの…さっきの女優さんくらい積極的な方がいいのでしょうか?」
私は恋は初めてだから分からないけど、男の人はあれくらいの積極性が欲しいと思うのかもしれない。
「え。あの…。どうだろ」