君と出逢えたこと
「トシ…限界やって…もう止めよう…」

「何で!?俺はもう要らんの?ゆきのおらん生活なんて生きてる意味ない!」

「トシ…お願い…解って!ご両親も心配してるしこの方がトシのためやから…」



トシのため…?



そんなの言い訳でただこの現実から逃げたいだけだったのかもしれない。



「嫌やぁ!親なんか関係無い!ゆきがおらんのやったら
死んだるわぁ!」

「トシ!」



そう言っては車を飛び出して大通りの車に飛び出そうとするトシ…

それを必死に止める私…



何度かそんな事を繰り返してた…



どうすればいい?

どうすれば傷つけずにすむ?

どうすれば…



傷つけたくない。



けど私が頷いたあの日からもう傷つけてたのかもしれない。


私だけを見て愛してると言ってくれてるトシに私は何もしてあげられない。


好き。


愛してると言えるくらい夢中になってるのも事実。



だけど離婚する勇気もない最低な私。



私はもう疲れてた。


けどトシと別れたくはない。


でもトシのご両親の言葉には耐えられない…


親からすれば私は最愛の息子をたぶらかして遊んでる最悪の女だ。



私はどうしたら…



自問自答を繰り返してたある日…



私は親友に手紙で相談をした。



そこには本気で好きなら離婚して新しい人生を歩けと書いてあった。



その手紙を私は隠さず、リビングに起きっぱなしにしてた。



そしてその手紙の返事が主人の目に入ってしまったのだ。
< 18 / 28 >

この作品をシェア

pagetop