君と出逢えたこと
「電話でいいからな。会ったら殴るやろうから」
冷静な顔で主人は言った。
お願いやから出やんといて…
どこかでそう思いながら電話をかけた。
無情にも呼び出し音が鳴ってすぐ電話は繋がった。
「もっし!ゆき!どしたん?」
凄く嬉しそうな声。
何て言おうか…
「もしもし…トシ…あのね…」
「ん?元気ないけど何かあったか?行こうか?」
いつもの優しい声。
涙が溢れてくる。
「あのね…旦那に…旦那にね…」
なかなか言い出せなかった。
「……バレたんか?そうなんやな?」
トシ…
しっかりした口調でそうトシは言った。
「うん…旦那がトシと話したいって…」
覚悟を決めて話した。
これでトシにも逃げられたら?
そんな不安が頭を過る。
「わかった…今から行くから!」
トシは逃げなかった。
「電話でいいって…会ったら殴るかもやからって…」
「俺は殴られても構わんよ。それだけのことをしたんやから。それよりゆきは大丈夫なんか?」
私を気遣ってくれるトシ。
「うん…大丈夫。電話で話してくれる?」
「わかった。代わって」
私は黙って携帯を旦那に渡した。
冷静な顔で主人は言った。
お願いやから出やんといて…
どこかでそう思いながら電話をかけた。
無情にも呼び出し音が鳴ってすぐ電話は繋がった。
「もっし!ゆき!どしたん?」
凄く嬉しそうな声。
何て言おうか…
「もしもし…トシ…あのね…」
「ん?元気ないけど何かあったか?行こうか?」
いつもの優しい声。
涙が溢れてくる。
「あのね…旦那に…旦那にね…」
なかなか言い出せなかった。
「……バレたんか?そうなんやな?」
トシ…
しっかりした口調でそうトシは言った。
「うん…旦那がトシと話したいって…」
覚悟を決めて話した。
これでトシにも逃げられたら?
そんな不安が頭を過る。
「わかった…今から行くから!」
トシは逃げなかった。
「電話でいいって…会ったら殴るかもやからって…」
「俺は殴られても構わんよ。それだけのことをしたんやから。それよりゆきは大丈夫なんか?」
私を気遣ってくれるトシ。
「うん…大丈夫。電話で話してくれる?」
「わかった。代わって」
私は黙って携帯を旦那に渡した。