君と出逢えたこと
トシ…



真剣なんやね…



でもね…



私は予防線はってた。



トシは若いから…


私よりうんと若いから…



だからいつか私に飽きて若い子に行く。



その時に傷つかないように…

トシの言葉はいつも半信半疑で聞いてた。



でも…



嬉しかったな。



私の頭の中にもいつのまにかぴったりとトシが貼り付いてた。



トシの可愛い笑顔が…



でもトシに苦労はかけられ無い。



あ…

電話しないと…



私はまだ現実を受け入れられないまま待ってるであろうトシに電話した。



「もしもし?ゆき大丈夫?」



トシ…



声を聞くとなんだかホッとする。



凄く安らぐ。



やっぱり私もトシが好きなんだと実感した。



私が今揺らいでるのはやっぱり主人への愛ではなくてこの今の恵まれた環境への情なのかもしれない。



そんな事にいつまでもしがみついてくよくよ悩んでる場合じゃないのかもしれない。


それに今更後悔したって元には戻らないんだ。



何もなかったことにはならないしできない。



トシが好きなのも事実だ。
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