君と出逢えたこと
私は愛に餓えてた…


前の結婚に失敗し、一人娘を引き取ったものの、前の旦那の借金を肩代わりしたため、生活も苦しく、私は娘を両親に預けて、地元よりも給料の良い都会へと一人出てきた。


そこで現主人と知り合い、少し変わった人だとは思ったものの、寂しかったし仕事も真面目で、借金だらけでまともに仕事もしなかった前の旦那と比べて主人が凄くまともな大人に見え、付き合って半年で結婚した。



でも二人目を妊娠すると主人は私を抱かなくなった。

誘っても断れる。

それは女性としては凄く悲しくて寂しいものだった。



まだ20代半ばで主人とはほぼセックスレスになってしまった。


仕事で帰りも23時頃がほとんどで夜勤がある日は朝から次の日の夜まで帰ってこない。

帰ってきても会話もなく、話しかけても上の空でビール片手にテレビやゲームに夢中だった主人。


それでも寝るまで待って一緒に布団に入るようにしてたけど、一つの布団に寝てるのにひっつくことも抱き合うことも向き合って眠ることもなかった。


私は地元を離れて結婚したから近くに友達も居ないし話し相手は主人とだけだった。

その主人も何も話してくれず、私になんか関心無いんだと思うようになった。


毎日ほぼ母子家庭の様な状態…


そんな日々が数年続いた私の心にトシくんの言葉が染みるのに時間はかからなかった。
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