俺様御曹司と蜜恋契約
どうして葉山社長が女遊びをやめたのかはよく分からないし、他の女性と会うのもやめてしまったのかも分からない。けど、ただ一つ言えることは葉山社長が私とだけ会っているのはやっぱり『取引』があるからだと思う。
それ以外のことなんて絶対に何もない……。
『俺がお前の恋を忘れさせてあげようか?』
ふとこの前言われた言葉を思い出して頭を思い切り横に振った。
違う。
あれは冗談だ。
いつもみたいに私をからかっているだけ。
だから真に受けたらいけない。
それなのにあの言葉が忘れられない。
『俺のこと選んでくれたら他の男のことなんて思い出さないくらいに愛してやるよ』
これも冗談に決まってる。
違う違う、とまたも頭を思い切り横に振ってあの日の葉山社長の言葉を追い出そうとした。
男の人からあんなセリフを言われたのが初めてだったから忘れられないだけ。それだけだ。別に葉山社長じゃなくても誰に言われたってきっとこんなふうに頭の中から離れないはず。
「どうしたの花?」
頭をぶんぶんと横に振っている私を持田さんが不思議そうな顔で見ている。
「な、なんでもないです」
笑ってそう答えれば、持田さんはイスを元に戻すと自分の席で仕事を再開させた。
それ以外のことなんて絶対に何もない……。
『俺がお前の恋を忘れさせてあげようか?』
ふとこの前言われた言葉を思い出して頭を思い切り横に振った。
違う。
あれは冗談だ。
いつもみたいに私をからかっているだけ。
だから真に受けたらいけない。
それなのにあの言葉が忘れられない。
『俺のこと選んでくれたら他の男のことなんて思い出さないくらいに愛してやるよ』
これも冗談に決まってる。
違う違う、とまたも頭を思い切り横に振ってあの日の葉山社長の言葉を追い出そうとした。
男の人からあんなセリフを言われたのが初めてだったから忘れられないだけ。それだけだ。別に葉山社長じゃなくても誰に言われたってきっとこんなふうに頭の中から離れないはず。
「どうしたの花?」
頭をぶんぶんと横に振っている私を持田さんが不思議そうな顔で見ている。
「な、なんでもないです」
笑ってそう答えれば、持田さんはイスを元に戻すと自分の席で仕事を再開させた。