俺様御曹司と蜜恋契約
陽太が作った豆大福、食べてみたいな…。
でもやっぱり陽太に会うのは気まずくて明日は行けないかもしれない。小さい頃の約束を陽太はしっかりと覚えていてくれたのに私はその約束を破ってしまう。
そんなことを思いながら豆大福を食べ終えると、ふと隣から強い視線を感じた。
「何ですか?」
葉山社長がじっと私を見降ろしている。
「お前この豆大福に何かあるの?」
「え?」
「いや、なんか泣きそうな顔して食ってるから」
そう言われて手で目元を確認した。しんみりとした気持ちになってしまったのは確かだけれど、よかった、涙は流れていない。
「なぁ。これ作ってるの隣の家って言ったよな?」
ふいに葉山社長に聞かれたので「そうですけど…」と頷いた。
「俺コレ買って帰ろうかな」
そう言うなり台所を出て廊下を突き進んでいく葉山社長。
「ちょっ…え?待ってください。これからですか?」
私は慌ててその後を追いかけると、すでに玄関で靴を履いている葉山社長の腕を引っ張る。
「もうこんな時間なんだからお店閉まってますよ」
玄関に飾ってある時計を見れば時刻は夜の8時を過ぎていた。佐々木庵はたしか7時までのはずだからもうお店を閉めて1時間以上が経っている。
「閉まってんなら開けてもらえばいいだろ」
「そんな無茶な……」
でもこの人なら本当にやりそうでこわい。というかそこまでして佐々木庵の豆大福気に入ったの?それなら今度私が買って葉山社長に届けるのに。
私の手を振り払って玄関を飛び出していく葉山社長。その後を私も慌ててついていった。
でもやっぱり陽太に会うのは気まずくて明日は行けないかもしれない。小さい頃の約束を陽太はしっかりと覚えていてくれたのに私はその約束を破ってしまう。
そんなことを思いながら豆大福を食べ終えると、ふと隣から強い視線を感じた。
「何ですか?」
葉山社長がじっと私を見降ろしている。
「お前この豆大福に何かあるの?」
「え?」
「いや、なんか泣きそうな顔して食ってるから」
そう言われて手で目元を確認した。しんみりとした気持ちになってしまったのは確かだけれど、よかった、涙は流れていない。
「なぁ。これ作ってるの隣の家って言ったよな?」
ふいに葉山社長に聞かれたので「そうですけど…」と頷いた。
「俺コレ買って帰ろうかな」
そう言うなり台所を出て廊下を突き進んでいく葉山社長。
「ちょっ…え?待ってください。これからですか?」
私は慌ててその後を追いかけると、すでに玄関で靴を履いている葉山社長の腕を引っ張る。
「もうこんな時間なんだからお店閉まってますよ」
玄関に飾ってある時計を見れば時刻は夜の8時を過ぎていた。佐々木庵はたしか7時までのはずだからもうお店を閉めて1時間以上が経っている。
「閉まってんなら開けてもらえばいいだろ」
「そんな無茶な……」
でもこの人なら本当にやりそうでこわい。というかそこまでして佐々木庵の豆大福気に入ったの?それなら今度私が買って葉山社長に届けるのに。
私の手を振り払って玄関を飛び出していく葉山社長。その後を私も慌ててついていった。