俺様御曹司と蜜恋契約
陽太と優子と私。
同じ商店街で育った私たちは小さいときからいつも一緒だった。でも高校を卒業と同時にそれぞれの進路に進んだ。
陽太は実家の和菓子屋を継ぎたいという夢があって、そのための修行に入った。優子は通訳になりたいという夢を持っていて都内の大学へ進学して、留学のためにアルバイトでお金を貯めていた。そんな2人とは違い特に夢がなかった私は短大を卒業して普通のOLになった。
陽太を好きだと思い始めたのがいつだったのか。ハッキリとは思い出せないけれど小学校に上がる前から私はもう陽太のことが好きだったと思う。でも、大人になってもその想いを告げることができなくて、一生片思いでいいや、そう思っていた。
それなのに……。
『俺、花のこと好きなんだ』
22歳のとき、私は陽太から突然告白をされた。
『一週間考えてみて』
本当はすぐに変事をしたかったけれど戸惑ってしまった私は言葉が出てこなかった。