俺様御曹司と蜜恋契約
「陽太から告白をされたとき、ずっと私の片想いだと思っていたのにまさか陽太も私のことが好きだなんて信じられなくて驚きました。けどすごく嬉しかった」
ゆっくりと過去のことを話し始めた私の隣で葉山社長が缶コーヒーのフタを開ける音が聞こえた。豆大福を食べていたら飲み物が欲しくなったらしく公園にある自動販売機で買ったものだ。
「嬉しかったのにどうしてフッたんだよ?」
葉山社長が缶コーヒーに口をつけるのを横目で見ながら私は小さく口を開いた。
「好きだって気持ちだけで想いを伝えられないときもあるんですよ」
葉山社長が買ってくれた缶コーヒーを両手でぎゅっと握りしめた。
「私には陽太の他にももう1人幼馴染がいるんです」
「もしかして優子ってやつ?」
「はい」
たぶんさっきの私と陽太との会話の中で『優子』の名前が出たから葉山社長は気が付いたんだろう。
「その2人結婚するんだろ?」
「はい」
「よく分かんねーけど、陽太はお前のことが好きだったんだろ?で、お前も陽太が好きだった。それなのにどうして優子ってやつが陽太と結婚するわけ?」
「複雑ですよね」
ふふ、と思わず笑みがこぼれてしまった。
私たちの関係がトライアングルだと知ったのは陽太から告白をされた数日後--ちょうど次の日が告白をされてから1週間後のことだった。
「私と同じで優子も陽太のことが好きだったんです」
それを聞かされたのは、優子のお母さんのお葬式が行われた次の日だった。母親を亡くして落ち込んでいた優子は滅多に流さない涙をこぼしながら私に自分の想いを打ち明けた。
『私、陽太のことが好きなんだ。--今は陽太にそばにいてほしい……』
優子のお父さんは彼女がまだ小さい頃にすでに他界している。そしてお母さんも亡くしてしまった優子。5つ年上のお兄さんがいるけれどすでに結婚していて奥さんも子供もいて新しい家庭を持っている。私は優子が一人ぼっちになってしまったような気がしてとても心配になった。
ゆっくりと過去のことを話し始めた私の隣で葉山社長が缶コーヒーのフタを開ける音が聞こえた。豆大福を食べていたら飲み物が欲しくなったらしく公園にある自動販売機で買ったものだ。
「嬉しかったのにどうしてフッたんだよ?」
葉山社長が缶コーヒーに口をつけるのを横目で見ながら私は小さく口を開いた。
「好きだって気持ちだけで想いを伝えられないときもあるんですよ」
葉山社長が買ってくれた缶コーヒーを両手でぎゅっと握りしめた。
「私には陽太の他にももう1人幼馴染がいるんです」
「もしかして優子ってやつ?」
「はい」
たぶんさっきの私と陽太との会話の中で『優子』の名前が出たから葉山社長は気が付いたんだろう。
「その2人結婚するんだろ?」
「はい」
「よく分かんねーけど、陽太はお前のことが好きだったんだろ?で、お前も陽太が好きだった。それなのにどうして優子ってやつが陽太と結婚するわけ?」
「複雑ですよね」
ふふ、と思わず笑みがこぼれてしまった。
私たちの関係がトライアングルだと知ったのは陽太から告白をされた数日後--ちょうど次の日が告白をされてから1週間後のことだった。
「私と同じで優子も陽太のことが好きだったんです」
それを聞かされたのは、優子のお母さんのお葬式が行われた次の日だった。母親を亡くして落ち込んでいた優子は滅多に流さない涙をこぼしながら私に自分の想いを打ち明けた。
『私、陽太のことが好きなんだ。--今は陽太にそばにいてほしい……』
優子のお父さんは彼女がまだ小さい頃にすでに他界している。そしてお母さんも亡くしてしまった優子。5つ年上のお兄さんがいるけれどすでに結婚していて奥さんも子供もいて新しい家庭を持っている。私は優子が一人ぼっちになってしまったような気がしてとても心配になった。