俺様御曹司と蜜恋契約
「美味しそうなお団子ですね」
そんな私のことなんて知らない葉山社長は田中のおばあちゃんが焼いているお団子をのんきな顔で覗き込んでいる。
「うちの名物のしょうゆ団子さ。あんたにひとつやるよ」
田中のおばあちゃんが焼きたてのしょうゆ団子を葉山社長に手渡した。
「あっ、じゃあお金を」
葉山社長がスーツの内ポケットに手を伸ばすけれど、この人きっと小銭なんて持っていないと思う。私が出すか、とお遣いのときに貰ったおつりをジャージのポケットに入れたままだったことを思い出して手を入れる。と、田中のおばあちゃんが大きく首を横に振った。
「金なんていらないよ。花ちゃんの彼氏さんにうちの団子を食べてもらいたいだけだからね。ほら、食べてみ」
「でわ、お言葉に甘えて」
田中のおばあちゃんの好意を受け取った葉山社長がしょうゆ団子に手を伸ばす。そしてパクリと口に入れた。
「うん、美味しいです」
その言葉に田中のおばあちゃんは顔中シワだらけにして嬉しそうに笑った。
そんな私のことなんて知らない葉山社長は田中のおばあちゃんが焼いているお団子をのんきな顔で覗き込んでいる。
「うちの名物のしょうゆ団子さ。あんたにひとつやるよ」
田中のおばあちゃんが焼きたてのしょうゆ団子を葉山社長に手渡した。
「あっ、じゃあお金を」
葉山社長がスーツの内ポケットに手を伸ばすけれど、この人きっと小銭なんて持っていないと思う。私が出すか、とお遣いのときに貰ったおつりをジャージのポケットに入れたままだったことを思い出して手を入れる。と、田中のおばあちゃんが大きく首を横に振った。
「金なんていらないよ。花ちゃんの彼氏さんにうちの団子を食べてもらいたいだけだからね。ほら、食べてみ」
「でわ、お言葉に甘えて」
田中のおばあちゃんの好意を受け取った葉山社長がしょうゆ団子に手を伸ばす。そしてパクリと口に入れた。
「うん、美味しいです」
その言葉に田中のおばあちゃんは顔中シワだらけにして嬉しそうに笑った。