俺様御曹司と蜜恋契約
きっとお母様の影響で葉山社長も料理が好きなんだろうなぁと思ったのだけれど。
葉山社長は大きなため息をついた。
「母親の話はしたくない」
「え?………あっ、ごめんさい」
そう言われて思い出したのは葉山今日子さんが半年ほど前に亡くなっていることだった。
テレビや雑誌などで人気の料理研究家・葉山今日子が、大企業『葉山グループ』の社長である夫の死から半年後に突然病気で命を落としたというニュースは連日のようにワイドショーで取り上げられていたのに。
「すみません。お母様のことを思い出させてしまって」
頭を下げれば、そんな私を見た葉山社長がふっと笑った。
「いや、お前が今想像しているような理由じゃない。話したくないって言うのは、単に俺があの人のことを嫌いだったから」
それだけだ、と呟いて葉山社長は再びカルボナーラを食べ始めた。
葉山社長、お母様と仲良くなかったのかな……。
少しだけ気になったけれど、彼とまだ会ったばかりの私が安易に入り込んではいけない話題のような気がしたのでこれ以上は聞かないことにした。
葉山社長は大きなため息をついた。
「母親の話はしたくない」
「え?………あっ、ごめんさい」
そう言われて思い出したのは葉山今日子さんが半年ほど前に亡くなっていることだった。
テレビや雑誌などで人気の料理研究家・葉山今日子が、大企業『葉山グループ』の社長である夫の死から半年後に突然病気で命を落としたというニュースは連日のようにワイドショーで取り上げられていたのに。
「すみません。お母様のことを思い出させてしまって」
頭を下げれば、そんな私を見た葉山社長がふっと笑った。
「いや、お前が今想像しているような理由じゃない。話したくないって言うのは、単に俺があの人のことを嫌いだったから」
それだけだ、と呟いて葉山社長は再びカルボナーラを食べ始めた。
葉山社長、お母様と仲良くなかったのかな……。
少しだけ気になったけれど、彼とまだ会ったばかりの私が安易に入り込んではいけない話題のような気がしたのでこれ以上は聞かないことにした。