俺様御曹司と蜜恋契約
持田さんとは同じ年に入社した同期という関係だ。でも、私が短大卒で彼女が大卒なので年齢でいえば持田さんの方が2つ年上で、同期といってもついつい敬語で話しかけてしまう。
派手な見た目だけれど親しみやすく面倒見のいい持田さんとは社内では1番仲良くしている。お昼ご飯も一緒に食べているし、仕事終わりには食事へ行ったり。
今日もいつものように二人でお昼を食べながら仕事のグチや持田さんの恋話をしているときだった。
制服のポケットに入れていたスマホが振動していることに気が付く。取り出して画面を確認すれば電話がかかってきているようで。
「出ないの?」
スマホを握りしめたまま画面を見つめている私を不審に思ったのか持田さんに声を掛けられる。
「……間違い電話です」
そう言って、私は電話を切った。
するとまたすぐにスマホが振動を始める。画面を確認するとさっきと同じ人物からまた電話がかかってきていて。昨日、葉山社長に連絡先を聞かれて教えてしまったことをひどく後悔する。
「またきてるよ、電話」
「また間違い電話です」
そう言って、また電話を切る。
なんとなく葉山社長からの電話には出たくなかった。
するとまたしつこくスマホが振動を始めたので「もうっ!」と小さく呟いて今度は電源ごと落とした。スマホがようやく静かになる。
「出なくてよかったの?」
「はい。間違い電話なので」
「3回も?」
「はい」
制服のポケットにスマホをしまうと持田さんが何か言いたそうにじっと私のことを見つめている。
「どうかしましたか?」
「うん。もしかして昨日の彼氏からの電話かなぁと思って」
「へ?」
……彼氏?
何のことを言われているのか分からなくて間抜けな声が漏れてしまった。すると持田さんが面白そうにニヤニヤしながら言葉を続ける。
「どうせ昨日のイケメン彼氏とケンカでもしたんでしょ。それで彼氏からの電話に出たくないとかそんな理由でしょ?」
「えっと…彼氏ですか?」
「そう。花のイケメン彼氏」
「私の?」
人差し指で自分の顔をさすと、持田さんがこくんと頷いた。
派手な見た目だけれど親しみやすく面倒見のいい持田さんとは社内では1番仲良くしている。お昼ご飯も一緒に食べているし、仕事終わりには食事へ行ったり。
今日もいつものように二人でお昼を食べながら仕事のグチや持田さんの恋話をしているときだった。
制服のポケットに入れていたスマホが振動していることに気が付く。取り出して画面を確認すれば電話がかかってきているようで。
「出ないの?」
スマホを握りしめたまま画面を見つめている私を不審に思ったのか持田さんに声を掛けられる。
「……間違い電話です」
そう言って、私は電話を切った。
するとまたすぐにスマホが振動を始める。画面を確認するとさっきと同じ人物からまた電話がかかってきていて。昨日、葉山社長に連絡先を聞かれて教えてしまったことをひどく後悔する。
「またきてるよ、電話」
「また間違い電話です」
そう言って、また電話を切る。
なんとなく葉山社長からの電話には出たくなかった。
するとまたしつこくスマホが振動を始めたので「もうっ!」と小さく呟いて今度は電源ごと落とした。スマホがようやく静かになる。
「出なくてよかったの?」
「はい。間違い電話なので」
「3回も?」
「はい」
制服のポケットにスマホをしまうと持田さんが何か言いたそうにじっと私のことを見つめている。
「どうかしましたか?」
「うん。もしかして昨日の彼氏からの電話かなぁと思って」
「へ?」
……彼氏?
何のことを言われているのか分からなくて間抜けな声が漏れてしまった。すると持田さんが面白そうにニヤニヤしながら言葉を続ける。
「どうせ昨日のイケメン彼氏とケンカでもしたんでしょ。それで彼氏からの電話に出たくないとかそんな理由でしょ?」
「えっと…彼氏ですか?」
「そう。花のイケメン彼氏」
「私の?」
人差し指で自分の顔をさすと、持田さんがこくんと頷いた。