俺様御曹司と蜜恋契約
「花が合コン苦手なの知ってるんだけど今日だけお願い!」
持田さんが顔の前で両手を合わせる。
「今日になって女の子が1人欠席になっちゃたの。人数が合わなくて。いろいろ声掛けたんだけど全滅で。こうなったら花が最後の頼みの綱なの。お願い!」
「そう言われても…」
「お願いお願いっ!お酒飲んでご飯食べてるだけでいいから」
「うーん…」
「お願いっ!」
「……」
正直、合コンなんて行ったことがない。理由はそういう席が苦手だから。初対面の男性とお酒を飲みながら何を話していいのか分からないし緊張しそう。いくら持田さんの頼みだからって本当はすごく断りたいんだけど。
「お願い、花」
持田さんとは同期だし、同じフロアで働いしているし、こうしていつも一緒にお昼を食べる仲だし、仕事でも手伝ってもらうこともあるし。そんな彼女にこんなにおねがいされたら……
「分かりました」
……断れない。
「よかったぁ。花、優しい」
「今日だけですよ」
「うんうん。ありがとう」
本当はすごく行きたくないけど仕方ないか。持田さんを助けるためだと思えば。心の中でそっとため息をついたときだった。
「―――あっ。いたいた。湯本くんっ」
女性職員ばかりの休憩室に突然男性の声が響いた。その声に持田さんと同時に視線を向ければ、苦しそうに肩で息をしている穂高部長の姿があった。
「見つかってよかった」
と、荒い呼吸をしている。
持田さんが顔の前で両手を合わせる。
「今日になって女の子が1人欠席になっちゃたの。人数が合わなくて。いろいろ声掛けたんだけど全滅で。こうなったら花が最後の頼みの綱なの。お願い!」
「そう言われても…」
「お願いお願いっ!お酒飲んでご飯食べてるだけでいいから」
「うーん…」
「お願いっ!」
「……」
正直、合コンなんて行ったことがない。理由はそういう席が苦手だから。初対面の男性とお酒を飲みながら何を話していいのか分からないし緊張しそう。いくら持田さんの頼みだからって本当はすごく断りたいんだけど。
「お願い、花」
持田さんとは同期だし、同じフロアで働いしているし、こうしていつも一緒にお昼を食べる仲だし、仕事でも手伝ってもらうこともあるし。そんな彼女にこんなにおねがいされたら……
「分かりました」
……断れない。
「よかったぁ。花、優しい」
「今日だけですよ」
「うんうん。ありがとう」
本当はすごく行きたくないけど仕方ないか。持田さんを助けるためだと思えば。心の中でそっとため息をついたときだった。
「―――あっ。いたいた。湯本くんっ」
女性職員ばかりの休憩室に突然男性の声が響いた。その声に持田さんと同時に視線を向ければ、苦しそうに肩で息をしている穂高部長の姿があった。
「見つかってよかった」
と、荒い呼吸をしている。